技術者が集団になった時に陥る罠

技術者が集団となると、程度の差はありある伝染病が流行ります。

 

今話題のエボラウイルスではありません。


集団安心病です。


どういう病気かといいますと、ある程度の規模の組織が有する組織病の一種です。
 
  
 
– 組織の上の人間の言う事を「はい!」ときくことに、我を忘れて全身全霊をつぎ込む人。
 
– このままじゃいけないんだ!と心の中で思っていても、他の人がこう言っているから、とりあえずその流れに合わせようとしている無気力な人。
 
– 目の前のことに精一杯で余裕が無い人。
 

 
 技術者組織が上述した人材ばかりになった時はとても危険な状態となっています。

 
 
 
何故かというと、技術者集団として必須の文化である「向上心」というものが消えてしまっているからです。

 

これは深刻です。そして、この状況を打開するには理想的な技術者を育成して底上げをするしかありません。

 

 

どのような企業組織も、表現の違いはあれど、理想的な技術者像は、


「自ら課題を見つけ、それを解決する実行力を有する」


ということになっています。

 


ところが、上述した集団感染で病に陥った組織からでは、課題を見つけそれを解決できるような技術者は絶対に育ちません。


正確にいうとそのようなスキルを持った人材からその組織を去っていきます。

 


こうならないためにはどうしたらいいのでしょうか。

 

 


実は、ある程度大きな組織になってくると、その組織のトップにいる人物の資質というのが大きく影響します。

 


つまり、技術者集団の中でのトップが、


– 常に向上心を持って成長しているか

– 知識をベースに、具体的にどのような行動を起こせばいいのかということがわかり知恵があるか

– 任せて+フォローすることができるか

– 高い文章作成能力に裏付けられた、論理的思考ができるか


という技術者育成の鉄則である資質を備えているのか、という所が重要です。

 

このような技術者は、「声が大きいから」とか、「ゴマすりがうまいから」といったありがちな背景で出世してきた人には絶対に備わっていない力です。

 

 

わが社の技術者は、ある程度人数をそろえているのに、なかなか優秀な人が育たなくて….。

 

若い人材をある程度の数採用しているにもかかわらず、なかなか結果が出ない……。

 

人事担当や技術者指導者の方々がこんなお悩みの場合、是非今一度その技術者のトップとなっている人を注意深く観察していただくことをお勧めします。

 

 

 

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