淡々と仕事をこなす 若手技術者への注意

見えにくいSOS

 

淡々と仕事をこなす 若手技術者ほど注意が必要です。

 


やる気がない、常識が無い、と昔から言われ続ける対象になってしまう若手技術者。

 

ところが、中には 淡々と仕事をこなす 上で、きちんと成果を積み上げられる若手技術者もいます。

 


マネジメント層を初めとした、技術者指導者層の方にとっては非常に楽な部下です。


特に育成することなく、少し説明すればきちんとまとめあげて仕事を完遂できるからです。

 


ところが、この手の「 仕事を淡々とこなす 若手技術者」ほど注意が必要です。


淡々と仕事を進めてしまう故に、仕事が集中しやすく、要求もまた高まっていくからです。


それでもあまり不平不満は言わないというところが後に大きな問題になります。

 

 


実はどれだけ仕事ができるように見える、精神が強いと見える、そのような若手技術者でも、
それぞれの当人たちには限界があります。

 

淡々と仕事をこなす若手技術者はこの限界を超えるまで表面的なSOSを発信することはありません。

 

それゆえ、SOSを発信し始めた時は既に手遅れになる可能性があります。

 

 

 


サラリーマン時代の経験をご紹介します。

 


ある技術者でエースと目された男性の若手技術者がいました。

 


どんな仕事も文句を言わずにこなしていたため、仕事が集中していました。

 

ところが、ある日「辛い」と言って精神疾患の診断を受け、
その後もモチベーションが上がらなくなったその技術者は、

 

「仕事が満足にできない現状に満足ができない」

 

として、子供の出産のタイミングで育児休暇に入りました。

 

「育児休暇後はもう戻るつもりはない」

 

その時話したその技術者の言葉が本音だったのではないでしょうか。

 

 

この若手技術者の場合は、「育児休暇」という節目を上手く活用して自分なりにバランスを取ることに成功しましたが、当時のマネジメント層はかなりの焦燥感にとらわれていたというのを記憶しています。

 

ワークライフバランスが注目された昨今においても、男性社員の育児休暇取得率が3%ほどだった企業で、エースの若手技術者が育児休暇を取るということを予想できていなかったのではないでしょうか。

 

 

 

これ以外にも、話し始めたと思ったら「退職願」を提出する若手技術者の例も見たことがあります。

 

 

 

 


「仕事を淡々とこなす若手技術者」ほど、

 


「最近どうだ?」

 


と声掛けを行うことで早い段階でSOSをキャッチし、「仕事を淡々とこなす若手技術者」を、

 


「将来を担う中核技術者」

 

 

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