若手技術者が技術の本質を理解していない Vol.083

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技術者を指導する方へおくる

 「若手技術者人材育成の悩み解決メールマガジン」Vol.083 2019/3/18

                        (隔週月曜日発行)

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<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

・今週の「製造業の若手技術者育成ワンポイントアドバイス」

・編集後記

 

<今週の「製造業若手技術者育成ワンポイントアドバイス」> ━━━━━━━━━━━━━━━━

– 若手技術者が技術の本質を理解していない

という悩みについて考えてみます。

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今日のワンポイントは、

「若手技術者が技術の本質を理解していない」

という時には、

「古い参考図書を購入し、行き詰った時に何度も読み返させる」

ということをやらせてみてください。

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AI、IoT、5Gといった技術トレンドのキーワードが飛び交う昨今。

 

技術は日進月歩で、
その賞味期限は短くなる一方。

それに追いつこうと、必死にあがく。

 

技術というとそんな印象を持つ方が多いかもしれません。

 

技術者にとって専門性の根幹ともいえる「技術」は極めて重要であるため、
上記の展開の早さが焦燥感につながることも多いと思います。

 

確かに技術の展開スピードは加速する一方です。

 

これに対して常にキャッチアップしていくというのはなかなか大変な事でしょう。

特に経験に偏りがあり、また全般的に浅い若手技術者にとって苦しい状況とも言えます。

しかしながら、多くの場合、とても大切な事が見逃されていることがあります。

それは、

「技術には不変の本質部分がある」

ということです。

 

どれだけ技術が進歩したとしても、
技術の本質というのは絶対にかわりません。

この本質部分をいかに早い段階で理解するのか、
ということが若手技術者にとって肝となります。

 

このような話をすると、
多くの技術者は、

「最新の理論に関する論文や参考図書を読まなくてはいけない」

と考えるようです。

当然ながらそのような情報媒体の方が本質を学べるケースもあるかもしれません。

しかしながら、本質というのは現代のようなスピードで発展するはるか前に本質的なことが解明されていることが殆ど。

そういう意味では、

「古い参考図書(古い論文含む)」

のほうが本質を理解するのには望ましいということになります。

 

古い参考図書は、基本的に本質的なものをわかりやすく書いてあることがとても多い。

残念ながら最近の技術の参考書は簡単なものを難しく書いているケースが極めて多く、
その理由は著者そのものが本質を理解していないというケースが多くなってきている、
というのがその背景にあると考えています。

 

技術の本質を解明した人の書いた本は本当にわかりやすい。

 

こういう名著を購入し、
若手技術者に事あるごとに繰り返し読ませる、
ということが技術の本質を理解する第一歩になっていきます。

本質を理解できると、展開の速い最新技術に対しても、
何が変化点なのか、業界がどのような方向に動いているのか、
ということを落ち着いて俯瞰的にみることができるようになります。

 

「古書にこそ本質がある」

 

展開の速い最近の時代の流れこそ、
本質が重要視されているに違いありません。

 

ご参考になれば幸いです。

 

<編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━

先日、子供を連れて埼玉県の防災学習センターに行ってきました。

ここでは様々な展示に加え、
体験コーナーもあります。

体験したのは、
– 地震(震度7の揺れ)
– 暴風
– 煙
– 消火
の4つです。

この中で実は最も怖かったのは煙体験です。

疑似的な煙が発生する暗闇の中を、
複数の扉をあけながら前に進むというものでした。

思ったよりも前が見えないのです。
疑似的な煙とはいえ、その挙動は実際の煙と似ているとのこと。

ひざ下は何とか視界がありましたが、それより高いところはあまり見えず、
特に立ち上がった時の肩より上の範囲は真っ白でした。

それだけでも方向感覚を失ってしまいました。

口にハンカチを当てながら進むというのも初めての経験でした。

子供たちにとってもかなりのインパクトがあったようで、
早速日記に書いていました。

今回の経験は子供にとって、
強く印象に残ったのかもしれません。

いつ起こるかわからない自身をはじめとした災害に対して、
最良の備えは上記のような危機感の醸成だと考えます。

 

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